「命を粗末にしない」。地元の猟師が作る、珍しい薬木「さいかちの木」で燻した、想いのこもった鹿肉の薫製です。 ししちゃんの薫製 ししちゃんのくんせい |
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商品名 | ししちゃんの薫製 |
原材料 | 猪肉、塩、砂糖、酒、樹液「サイカチ」「サクラ」 |
賞味期限 | 製造日から3〜4ヶ月 |
保存方法 | 常温保存(開封後はお早めにお召し上がりください) |
生産者情報 | 伊吹薬草の里 まいばらりょう舎館 |
おいしい薫製作りは、時間との勝負。仕留めてから処理までの時間が長ければ長いほど、個体内に血がまわり臭みが強くなります。狩猟から生産までを一貫して行えるりょう舎館だからこそのスピード感で、薫製に仕上げて行きます。
ここの薫製で使われている木材は『サイカチ』と『サクラ』の2種類。
サイカチで燻された薫製からはなんともいえないスモーキーな香りが漂い、ビールはもちろんウィスキーと一緒に口にいれると、薫製本来の香りとウィスキーの深い味わいが混ざり合い、「あ〜、これが薫製の楽しみ方だな」と思わせてくれます。
「米原のおつまみで飲み比べてみた」で詳しく取り上げておりますので、コチラもご覧ください。
りょう舎館にはおいしい薫製を提供するため、使用する個体に関していくつもの厳しい審査基準があります。それに加え、個体が小さいものは使える部位が少ないため、現在は仕留めた猪全てを薫製にできていません。
「基準が厳しすぎるのか」と考える時もありますが、みなさまに安心安全な薫製をお届けするため、基準を緩めることなく作り続けています。
りょう舎館ではサイカチとサクラのチップを使って、7〜9時間かけて燻します。
薬木であるサイカチを使った薫製は他にあまりなく、独特の香ばしさと甘いお香のような香りがします。
さらにサイカチの煙で燻されたお肉は、長時間燻されていても渋くなりにくいというのも特徴。通常の薫製よりも若干黒っぽく、ハードタイプの薫製です。鹿肉の薫製とくらべて少し風味と固さが強めなのが特徴。
ナイフで削りながら食べるのがオススメですが、包丁で刻んでも美味しくいただけます。
万願寺地区に古くから生息する薬木「サイカチ」。この周辺に生息を確認できたのは万願寺地区だけで、りょう舎館の拠点をここに置いたのもそれが一因だそう。
漢字で皀角子、皁莢、梍と表される薬木の一種で、幹や枝には太くて鋭い刺があります。この刺にはアルカロイドのトリアカンチンやタンニンが含まれており、高血圧や喘息、潰瘍などに有効といわれています。
豆科の木で、不規則に豆のような実を作ります。この豆や刺は主に漢方薬として使用され、国内では本州中南部、四国、九州の温暖な川岸や山野、川原に自生しています。
米原市にある近江長岡駅の脇にある細いトンネルをくぐった先にある集落、万願寺。ここに『りょう舎館』はあります。猟師の中川さんが代表を務める『りょう舎館』は4年前に立ち上げられました。
「主に鹿、猪を仕留めています。対象になる動物のほとんどは獣害対策として駆除されますが、猟った動物をそのまま捨てるのは大変気が重い。
せっかくいただいた命なのだから、粗末に扱いたくない」。そういった考えのもと、薫製作りが始まりました。
狩猟から製造・販売まで、すべてを5人で行っています。
野生の動物には寄生虫や様々な病気があるため、しっかりとした経歴を持つ獣医師も加わり、商品として口にしても大丈夫かどうか精密な検査が行われています。
代表の中川さんは現役の猟師さんであり、仲間のみなさんも豪快な方たちばかり。取材に伺った日も昼間から鹿肉、猪肉を使ったバーベキューを振る舞っていただきました。
仕事を引退された方ばかりで形成される団体なので、ここでの活動を満喫されているそうです。
中川さんは、「人が食って行くには畑を耕さないといけない。しかし動物たちもまた、生きて行くために食料を探さないといけない事実があります。
人里におりて危害を加える動物たちや、山の生態系が崩れるほどに増えてしまったものは獣害として駆除しないといけない。
理由はどうあれ命をいただくわけだから、無駄にはしたくない。ここで作る薫製で、一人でも多くの方に美味しいお酒が飲んでもらえたら、嬉しいですね。」と話してくれました。
動物を仕留めるところから生産・加工、販売に至るまで全てを行うりょう舎館。
ここで作られる薫製は、珍しい「サイカチ」という薬木で燻されています。普通の薫製と違いサイカチで燻されたその風味は、削りたてを食べると独特の香ばしさと甘いお香のような香りが口中に広がります。
ビールはもちろん、焼酎やウィスキーなどアルコール度数が強めのお酒にピッタリ。命を粗末にしたくないという地元の猟師が作る、米原独特の薫製の味。一度試されてはいかがですか?